2.設備資金の借入に関するポイント
2021年11月03日 11時59分
設備資金の借入に関しては、以下のようなポイントをもとに計画的に準備を行い、
銀行の担当者との交渉に臨みたいところです。
2-1.設備資金借入と自己資金の関係性
工場を購入したり、新規店舗をリフォームしたりなど、事業を展開するために必要な設備を購入するためには、
高額な資金が必要となります。
そのため、融資を受けた資金の返済には長期的な計画が必要だといえるのです。
設備資金の借入を受けることは、その資金を元に設備を購入できる、ということであり、
購入した設備で回収する資金の中から、借入をしたお金を定期的に返済していきます。
そこで、注意したいのが借入で設備を購入したものの、投資の失敗、業績の悪化などにより
資金繰りが上手くいかないというリスクが生じる可能性があるということです。
借入をして購入した設備から利益がうまれないと、返済を行うための資金がないことから、
返済が滞ってしまうというリスクが生じます。
このような問題に対処できるように、ぜひ蓄えておきたいのが「自己資金」です。
万が一、購入した設備で利益を生み出せないような場合に、
ある程度自己資金があればそこから返済額を工面することができるからです。
2-2.現在の業績や今後の見通しをよく把握する
銀行などの金融機関から、設備資金の融資を受けるためには、設備投資に関する目的や、
現在の業績、今後の見通しなどをよく把握しておくことが大切です。
金融機関が融資審査でみるポイントは、設備投資を行うことへの妥当性や、
工場や店舗などの生産性や効果について、そして長期化されると思われる返済計画の見通しなどです。
これらの内容を聞かれたときに、企業の業績や見通しに関する知識を多く要することで、
何を質問されてもスムーズに回答できるように備えることが大切であるといえるでしょう。
2-3.必要資金はいくらであるか判断する
設備資金の借入をするのにあたり、実際に「いくらの借入を希望するのか」を事前に決めておく必要があります。
資金繰り表をはじめ、事業計画書を作成することは、金融機関に仮入れの交渉を行う上で必要不可欠といえます。
設備投資を受けたことにより、どれほどの利益を受けることができるか、
申し込みをした融資額と今後の返済額が理にかなっているかなどを、
よく把握して説明できるようにしておく必要があります。
2-4.金融機関の担当者と綿密に情報交換をする
金融機関の担当者と、設備資金の借入に関する交渉を円滑に行うためには、
常に担当者と綿密な情報交換を行うことが大切といえます。
会社の今後を左右する大きな交渉であることから、融資を受ける企業側の担当者が、
企業としての展望や将来性などをよく理解しておく必要なことだといえるでしょう。
本業に加えて税務や会計に関する作業を進めることが難しいという場合は、
これらの作業や手続きを税理士に依頼し、税理士に直接銀行と交渉してもらうことが一つの打開策といえます。
設備資金の借入に関しては、高額な借入の金額が発生すること、
そして長期的な返済計画をもとに借入の交渉を行う必要があります。
日本国内をはじめ、大阪の東大阪には、設備資金の借入をはじめとした業務に強い税理士事務所があります。
税理士事務所の力を借りると、銀行などの金融機関との交渉をスムーズに進めることができるほか、
設備資金の希望額を融資してもらえる可能性が高まるともいえるでしょう。
2-5.設備資金には正確な見積書が必要
金融機関から設備資金の融資を受けるためには、審査で必要とされる書類などを
きちんと準備しておく必要があります。
準備しておきたい書類の中に、購入を希望している設備に関する「見積書」があります。
金融機関では、見積書の金額と企業の希望借入れ金額が、矛盾のない額であるかどうか、
実際に融資をした際に本当に設備の購入に融資額が使用されるのかどうかを、
査定の判断基準の一つにしているからです。
そのため、設備資金の借入れを申し込むときには、事前に各業者から見積書を作成してもらうほか、
見積書の内訳を詳しく記載してもらうことが大切といえるでしょう。
高額な設備投資を受けるためには、あらかじめ銀行などの金融機関の担当者と
スムーズに話しを進めるための準備が必要不可欠です。
もちろん企業の担当者がすべてを集めることができれば一番ですが、
場合によっては税理士などの財務のプロに依頼をして手続きを進めてもらうという方法もあります。